定例講座(2月)イントロダクション【近未来に大爆発しうる感染症】〜ポストコロナのウィルス学入門〜

2月のリベラルアーツ講座では、コロナの次に来るのではないかと言われるパンデミックや、世界各地に散らばる危険な感染症について取り上げます。

ようやく終焉を迎えたと言っていいコロナ禍。私たちはずいぶん不自由な時間を過ごしました。残念ながら、なかには身近な方がコロナで亡くなった方もいらっしゃることと思います。外出もできない、学校では行事が軒並み中止、ストレスのかかる生活、二度とあのような社会状況は御免だと多くの人は思っていることと思います。しかし、人類が迎える次なるパンデミックは、コロナよりもはるかに厳しいものになる可能性が指摘されているのです。

新しい感染症が出現する時代

20世紀は新しい感染症が次々に生まれた世紀でした。新しい感染症なんて、いつの時代でも生まれてくると思うかもしれませんが、そうではありません。20世紀はそれ以前よりに比べ、未知の感染症の出現頻度が格段に高い世紀となったのです。人間世界と自然界とのせめぎ合いの世紀であった20世紀は、人類が自然界に眠っていたウイルスと遭遇することになったのです。

その中には一度感染したら二度と治らない感染症や、数日で人を死に追いやる感染症、爆発的な感染力を持つ危険なウイルスなど、どれも極めて厄介なものでした。ウイルスは持続可能な生態系の観点から考えても、地球が警告を発しているともとることができるのです。

こうした新型のウイルスによる感染症は、誰も免疫を持っていません。だから爆発的に感染が広がります。この新しく生まれた感染症を新興感染症といいすが、これが増える流れはますます強くなっています。新型コロナもこのうちの一つにほかなりません。これからも必ず新たな感染症が出現してくるはずです。

こうした新たな感染症はどう人間世界に入り込んだのか。そこにはいくつかのルートがあり、私たちも無縁ではありません。この点は講座で詳しく説明します。

新興感染症は自然との向き合い方を根本的に変えなければいけないことを示唆しています。自然に優しくとか、SDGsなど標語ばかりが踊る昨今ですが、小手先の工夫では止めようのないほど事態は切迫しており、真剣に向き合わなければならない大きなテーマなのです。

海外生活の知られざるリスク

留学、転勤、海外旅行の裏側にある感染症

また、留学や海外旅行、転勤などで海外に出るときに、特に気をつけなくてはならないことがあります。世界では日本の日常では存在しないウイルスに汚染されている地域のほうが多く、無意識の行為が重篤な病気につながったり、死に関わる事態に遭遇することがあるからです。

ペストは中世ヨーロッパで猛威をふるい、人口の3分の1の命を奪いました。都市部の人口に至っては半減したのです。しかしこれは過去の病ではありません。現在もいくつもの国でたくさんの命奪っているのです。しかし日本人にとって、もっと恐ろしい病気が世界中にあります。詳しくは講座でお話ししますが、こうしたことを知らずに海外に出ると、取り返しのつかない災禍見舞われかねません。

国内にだってリスクはあるのです。沖縄にはアフリカマイマイという大型のカタツムリがどこにでもいます。子どもなどは見つけたら喜んで平気で捕まえてしまうでしょう。しかしこのカタツムリには広東住血線虫という恐ろしい寄生虫がいて、接触が原因で人に寄生します。特にその手でポテトチップスでもつまんだりしたらアウトです。また、カタツムリやナメクジが這った跡からも寄生するので、生野菜から感染することもあります。広東住血線虫は血管から神経に入り込み、脊髄や脳など中枢神経に達し、死に至らしめることもあるのです。

もしペストの時代が再来したら 〜新たなパンデミックの可能性〜

ペストのもたらした中世ヨーロッパの災禍については前述した通りですが、もし、これと同じレベルのパンデミックが世界中で巻き起こったら、世界はどうなってしまうでしょうか。実はそうした危険なパンデミックの可能性が示唆されているのです。

新興感染症は予防のしようがありません。私たちの間には医療万能の時代という錯覚がありますが、それは研究の進んだ既知の病原体に対しての話で、なかにはいまだに治療方法のない感染症もあるのです。ましてや未知のウイルスについては、ワクチンや有効な治療薬はもとより、ウイルスに関する知見も存在しません。新型コロナウイルスの時がそうだったように、出現して初めてウイルスの研究が始まります。そのためワクチンが行き渡るのに一年半もかかってしまいます。なかにはAIDSのようにいまだにワクチンが作れないものもあります。発症したら手のほどこしようがなく、100%死亡する感染症も存在します。

次に恐れられている感染症とは何なのか、どの程度の被害をもたらすと考えられているのか、対処の見通しはあるのか、私たちはどう備えればいいのか、今回の講座ではこうした説明をしていきます。

コロナ禍が始まったときは、まさに不意打ちに遭ったように、誰もが後手に回り様々な物資が不足しました。新型コロナウイルスをはるかに上回る危険なウイルスの出現の可能性を前に、自分や周囲の大切な人々を守る知識をつけること、国や自治体、企業や学校の機能を継続させるための準備をすることは、当然必要な危機管理だと言えるのです。

こうした知識は一部の方だけが知っていても、いざという時になかなか周囲に信用してもらえません。できる限り多くの方と危機意識を共有いただくことが大切です。ぜひ、ご家族や同僚の方、ご友人などお誘い合わせのうえご参加いただければと思います。

【定例講座開催概要】

  • 日時:2024年02月15日(木)18:00〜20:00(17:40受付開始)
  • 場所:国学院大学 130周年記念5号館 5202教室(教室の入り口が受付場所)
  • 参加費:200円(国学院大学の学生の方は無料)※平成23年度は始動期間のため特別価格で提供しております。
  • 対象者:どなたでも参加できます
  • 定員:40名(満席の場合はキャンセル待ちとなります。)

〈内容〉

⚫︎1時間目(リベラルアーツ講座) 【近未来に大爆発しうる感染症】〜ポストコロナのウィルス学入門〜

⚫︎2時間目(キャリア教育講座)【IT技術の習得と副業のススメ〜そもそもITって何?最速で副業を始める方法〜

⚫︎【アフターミーティング】講座の議論を深めつつ、多くの方と交流する機会として、今回もアフターミーティングを開催します。アフターミーティングは定例講座の価値をさらに深めるイベントになっていますので、初めての方もどうぞお気軽にご参加ください(希望者の方 実費)

お申し込みは以下の入力フォームよりお願いいたします。ご参加お待ちしております!

教養とビジネスの特別講座参加申し込みフォーム
2024年02月15日(木)に開催する講座の参加申し込みフォームです。

講座の詳細はこちら(このポスター内容は前回のものですが、こちらからお入りいただけます)

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