GSAイベント「日本人を探す旅」第2弾。日本人とは本来どのような人々だったのかを探求します。武士の時代が終わったあと、彼らはどのように生きたのか。今回は、世界三大記念館として名高い「戦艦三笠」と、ラピュタの世界として知られる、神秘的な光景が広がる猿島要塞を訪れ、ペリー来航以来の荒波を生き抜いた日本の足跡をたどる解説ツアーです。ツアー解説は飯島利一氏(國學院高等学校教頭・日本史)と山田暁生(GSAシニアフェロー)が担当し、当時の空気感にタイムスリップしていきます。
三笠は日本海海戦を戦った現物で、内部が博物館になっています。三笠艦内の解説ツアーのあと、猿島に渡る船に乗り、海風を感じながら猿島へ上陸(所用15分程度)。ラピュタの城壁のように建造物遺跡から草木が生える島内を歩きながらこの島の要塞としてのメカニズムを見ていきます。
また、その後のアフターミーティング(解説交流会・自由参加)では、歴史分野を飯島氏より、ヨーロッパとロシアを取りまく現代の国際情勢の地殻変動を山田より解説。過去と現在と未来をつなぐ三次元的な視点から、今後の世界のなかで日本のもつ可能性と、どんな道を歩くべきかを考えていきます。私たち日本人の本来性を再認識し、今後の日本の在り方につなげていくためのワンデイイベントです。
今年のスタートは、非日常を感じる異世界を歩きながら考える少し知的なイベントからスタートしてみませんか?きっと楽しい一年が始まるはずです。
開催概要
・日時 2025年1月4日(土) 10:30〜16:30(集合時間は10:30) 17:00〜19:30解説交流会
・場所 横須賀港湾部および猿島(横須賀中央駅集合)
・募集人数 25名 先着順
・対象 社会人、大学生、高校生、中学生
親子参加ももちろん可能です(小学生以下の帯同はご相談ください)
・参加費
一般参加の方 : 大学生以上 4,800円 高校生以下4,300円
GSA会員の方 : 大学生以上 3,800円 高校生以下3,300円
※参加費には、猿島航路往復乗船券、猿島入島料、戦艦三笠入場料、解説ツアー受講料を含みます。その他の交通費、飲食代などはご持参ください。
※一般の方でこの機会に入会を検討される方は以下のページをご参照ください。
・集合時間/場所 10時30分 横須賀中央駅 駅前広場(中央Yデッキという歩道橋の上になります)
・アクセス 京浜急行横須賀中央駅 改札より徒歩30秒
当日の流れ
10:30 集合 横須賀中央駅前広場
11:00 戦艦三笠見学・解説
12:30 昼食 Yokosuka Port Marketなど
13:30 猿島航路乗船
13:50 猿島上陸 解説ツアー開始
16:00 猿島航路乗船
17:00 アフターミーティングおよび解説交流会(別途費用・自由参加)
19:30 解散
イベントの目的と詳細
◉なぜこのイベントなのか
明治時代や日露戦争というと、昔日本史で勉強したものの、あまりよく覚えていない人も多いかもしれません。ところが少し深掘りしてみると極めて興味深い時代で、ヨーロッパでは日本が奇跡を起こした時代と言われています。
日本は戦後約80年にわたって国の防衛を米軍に依存してきました。しかし今、世界情勢が大きく変わろうとしています。アメリカは「世界の警察」を継続する力を失い、その地位を自ら降りようとしている一方、中国がアメリカにとって代わろうと、世界の覇権を狙っています。これは地理的に中国に近い日本にとってとてもマズイ状況なのです。
ロシアやイスラエルを見て分かるように、世界は刃をむき出しにするフェーズに入りました。特に中国の威圧的な軍事行動が目立つ今、日本だけが根拠のない平和を信じているというのはさすがに危険な状況になりました。私たちの命を第一に考えたとき、これまでと同じようにアメリカだけに依存している状態でいいのか、真剣に考えなくてはならない時期が来つつあります。
戦後80年間にもわたって私たちは平和で平等な時代を過ごしてくることができました。これまで平和だったように、これからもきっと平和だろうと思いたくなりますし、疑ったこともないかもしれません。しかしだんだんそれを保証する条件が整わなくなってきたのです。そもそも80年間戦争をしなかった国というのは世界の中でも珍しいのです。
私たちの子どもたちにも一生平和に暮らしてほしいということは、大人世代の最大の願いであり、優先すべき課題です。この課題については、他国に振り回されて後手後手に対処するようではいけません。日本が平和を守ってこられたのは憲法のおかげではなく、アメリカ第7艦隊が日本に配備されていたからにすぎません。これからも戦争を避けるにはどうしたらいいのか。自分たちがどうあるべきかを主体的に考えるには、まずは私たちの足元にある自身の国の歴史と、先人たちの姿勢から見直す必要があります。
かつて日本は西欧軍事大国からの侵略と植民地支配を、アジアで唯一自力ではねのけました。明治という時代には、自分の足で立ち、歩んでいた本来の日本人の姿があります。それを改めて知るのが今回のイベントです。これは学校では決して学ぶことができないテーマです。
◉なぜ三笠を見にいくのか 日露戦争の経緯
日本は江戸末期の開国後、国を守るためにわずかな期間で世界の大国と肩を並べる強国に生まれ変わりました。当時は多くの国がアジア諸国を侵略し、植民地支配を広げていきましたが、日本にとって最も危険だったのはロシア帝国であり、ロシアは南に領土を広げようと目論んでいると予想されていました。いま制海権を無理やり拡大し、領海のラインを台湾や尖閣諸島を手に入れようとしている中国に対する危機感と似た状況があったのです。
そしてやはりその予想は当たり、ロシア帝国は南に侵略を始め、その脅威が日本に迫ります。日本はそれを食い止めるため、南に侵略してきたロシアと激しく対立。軍事力はロシアの方がはるかに高い状況でした。しかしロシアを止めなければ手遅れになることは明白です。当時世界最強であったロシア帝国海軍バルチック艦隊を日本海軍は撃滅し、ロシアに勝利します。かつての無力で小さな国が、ユーラシアの超大国ロシア帝国を破るに至ったのが日露戦争でした。そのときの日本海軍の旗艦が東郷平八郎の乗った三笠です。現在は戦艦内部が資料館となり、当時の雰囲気を残したまま、多くの資料が展示されています。
ちなみに日本は自力で国を守っただけではありませんでした。白人が圧倒的な覇権を握っていた世界秩序に強烈な衝撃を与え、西欧によって植民地化されていたアジア諸国、アフリカ、中東のみならず、フィンランド、トルコ、ポーランドなどロシアに蹂躙されていた国々にも大きな希望を与えることになります。
全ての国が平等という現在の世界の枠組みは、あたかも西欧が作ったかのように考えられがちですが、西欧はむしろ不平等な世界を維持してきた側であり、その理不尽な秩序を打破するにおいて日本が決定的な役割を果たしてきたことは、我々現代の日本人でさえ知らない人が多いのです。世界が平等で正しい秩序であるべきなのは、これからも同じです。
◉いま世界で起きていること
ただし、このイベントは日露戦争という例を題材にしてはいますが、決して日本がロシアに勝った凄い国だと言いたいわけではありません。もちろん軍国主義に突き進むような失敗をしてはいけません。しかし、いま世界の潮流は激変期に入りました。ロシアのウクライナ侵攻を皮切りに、イスラエルの戦争でアメリカの限界が露呈し、トランプ大統領の復権、フランスとイギリスの混乱など、世界のリーダーだった国に起きている象徴的な出来事。世界で大きな地殻変動が起きています。アフターミーティングではこの激変の正体を分かりやすく説明します。
世界秩序が変わっていくこれからの時代、日本はどんな立ち位置を取るべきなのか。どのような選択肢を持ち得る国なのか。日本という国の本質、そして日本民族の本来の姿を改めて確かめることは、単なる懐古主義ではなく、今後の日本の歩みを考えるうえで不可欠なのです。
今回のイベントでは、日本海軍の旗艦三笠とともに、神秘的な雰囲気で「ラピュタの世界」のようだと言われるわ猿島要塞を歩きながら、日本人の歩んだ近代を探求していきます。今回はこのラピュタの世界の正体を徹底解説します。
また、ツアー後のアフターミーティング(参加自由)は軍港街横須賀で開催予定です。アフターミーティングでは、日産日露戦争当時の世界情勢と日本の状況を國學院高等学校の飯島利一教頭(日本史)より解説し、また現在生じている世界情勢の大きな変化と、ヨーロッパの人脈から集まった生の実情、そして日本の今後についてGSAシニアフェローの山田より説明をいたします。その後、皆様で意見をシェアしていきたいと考えています。世界の見方、日本への認識が大きく変わるアフターミーティングになることと思います。
新年を祝いながらアフターミーティングでも楽しく考え、意見交換をしていきましょう!きっと楽しい一年が始まるはずです。常識をくつがえし、多角的な視野を手に入れるイベント。翌日もお休みですのでぜひご参加ください。
お申し込み
以下の入力フォームからお申し込みください。入力後、メールが送信されます。メールに記載された口座に、3日以内に参加費をお振込みください。お振込みが確認されましたらお申し込みの完了となります。
◉お問い合わせ
gaien.social.academy@gmail.com
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