イギリスのスーパーマーケットの使い方

こんにちは、GSAの山田です。イギリスは秋も深まり、日が短くなってきました。これから最も日の短い時期に向かっていきますが、夏の日が長い分、冬は午後3時ぐらいには暗くなってしまいます。観光でおいでの方はあらかじめ知っておいてくださいね。

今回は、観光旅行・留学を問わず、イギリスに来た方ならお世話になることも多いスーパーマーケットについて紹介していきたいと思います。スーパーマーケットは日々の生活の買い物はもちろんのこと、ちょっとしたおやつや飲み物を買ったり、お土産を買うにも便利です。また飲料水などはスーパーで買う方が断然安いので、お世話になる局面は多いでしょう。イギリスの大手スーパーマーケットチェーンは4系列ありますが、今回はそれぞれのスーパーの特徴と、おすすめの使い分けをご紹介します。

庶民派スーパーの代表 テスコ

イギリスの大手スーパーマーケットは、大きく四つのチェーン店がありますが、そのなかで最も庶民的なスーパーがテスコです。比較的安い価格の品物を揃えているので、節約派の方や長期滞在の方は、利用価値が高い店だと言えるでしょう。特に水などはどこで買っても大差のない品物なので、テスコで買うのはおすすめです。大型店舗の場合は品揃えも良く、何でもそろう印象があります。

特にチョコレートバーやポテトチップス(イギリスではポテトクリスプス)のような既製品、キッチンペーパーや洗剤、紙コップのような消耗品はテスコで十分だと思います。

テスコは価格が少し安い設定のため、どうしても労働者の利用頻度が高いイメージがあり、店の前にホームレスが座り込んでいたり、私自身店の入り口で小銭をせがまれた経験があります。また店員がぶっきらぼうで、いかにもやる気がなさそうな人が多い印象を受けるかもしれません。有人レジに行ったら買った商品の扱いが雑で、中身が潰れるのではないかと思ったこともあります。初めての方は少しビックリするかもしれませんが、これは海外では良くある話なので、どちらにしほ日本のような丁寧なサービスは期待できません。

ちなみに、誰かにお金をせがまれても渡してはいけません。一度渡すとさらに要求してくることも多いので、初めからきちんと断りましょう。 “Sorry, no”の一言で立ち去ればそれでいいと思います。

テスコは庶民派ではありますが、店の中は基本的にはきちんとしています。テスコは物価高・円安の時代においては特に利用価値が高い店なので、私もよく使います。ぜひ覗いてみてください。

センズベリー Sainsberry

庶民派から中間層向けのスーパーというイメージの大手スーパーチェーンです。こちらも大型店舗は品揃えが良い印象です。また、あちこちに支店があり、特に小さな街にもセンズベリーローカルという小型店(都市部にあるマイバスケットのようなイメージ)が配置されているのをよく見かけますので、コンビニのようなイメージで使うことができます。

センズベリーもテスコに似た使い方ができますが、残念ながらこの二店については、サンドイッチやパスタなどの調理済みの製品はあまり美味しくない印象があります。少なくとも日本人ならそう感じる人が多いのではないかと思います。しかし、水やお酒を買ったり、お菓子や調味料などを買う分には問題ありません。チョコレートバーなどの品揃えが豊富なので、ぜひ買ってみてはいかがでしょう。お土産にも便利です。またイギリスの製品ではありませんが、ココナッツが好きな方はバウンティーというチョコレートバーがおすすめです。これは日本ではなかなか手に入りません。

また、イギリスのりんごのお酒であるサイダーですが、センズベリーには自社ブランドのものが販売されており、これは安くて美味しいです。利便性の高いお店なので、ぜひ使ってみてください。

マークス&スペンサー Marks &Spencer

イギリスでは高級志向で知られるスーパーです。日本で例えるなら成城石井のような感じでしょうか。成城石井と違うのは、売り場面積はかなり大きい店舗が多い点です。マークス&スペンサーでは、肉に品質が比較的良く、パンやバターなどは前の二店よりも明らかに質が高いので、私の場合はここで買うことが多いです。大型店舗から国鉄の駅構内に入っているような小型店までありますが、やはり面白いのは大型店舗です。

マークス&スペンサーのなかで注目したいのはひとつは乳製品の質の良さ。フランスから輸入されたチーズやイギリスの国産チーズなどは高品質で、日本よりもはるかに安く買うことができますし、自社ブランドのバターや生クリームも安くておいしいです。また、カップスイーツも種類が多く、比較的美味しいです。特に自社ブランドのプディング類は種類も多く、ハズレがあまりありません。アップルクランブルやスティッキー・トフィー・プディング、トライフルなど、イギリスを象徴するようなカップスイーツの品揃えがいいので、ぜひ買ってみてはどうでしょうか。ちなみにスティッキー・トフィー・プディングは温めて食べるものなので、滞在先で電子レンジが使えないといけませんが、とても甘くコクのある味わいはまさにイギリスの味わい。ぜひ試してみてほしいと思います。

マークス&スペンサーはパンの種類が豊富。食パンからピタパン、ペイストリー、フランスパンまで様々な種類がありますので試してみてください。ちなみに私はクランペットというパンがお気に入りです。パンケーキとイングリッシュマフィンを合わせたようなモチモチしたパンですが、軽くトーストしてチーズやジャムと一緒に食べると美味しいので、朝食でよく食べています。ちなみに大型店舗では生活用品や衣類なども売っており、私もよく利用します。

ウェイト・ローズ Wait Rose

ウェイトローズはこれらのスーパーの中で、最も高級志向のスーパーマーケットと言っていいでしょう。ウェイト・ローズは店舗も広々として綺麗ですし、少し上品な雰囲気があります。マークス&スペンサー同様に自社ブランドの商品も多く、品質の高い商品が揃っています。また、イギリスでは一般に売られている鮮魚の種類が少ないのですが、ウェイト・ローズの大型店舗では、魚屋さんのように氷を一面に敷いた広いケースの中で何種類もの鮮魚が売られています。それも1匹丸ごと売っている魚がたくさんあります。通常のスーパーでは魚の切り身を真空パックにしたものが売られている場合が多く、それもタラやヘリング、サーモンなどが主力ですが、ウェイト・ローズでは他にも何種類かの鮮魚が売られています。

個人的にウェイトのローズのお勧め商品は、肉や魚、そしてカレールーのキットや自社ブランドのチョコレート、さらにはやはりカップスイーツや乳製品でしょうか。また、自社ブランドのシリアルにギリシアヨーグルトをかけて食べると美味しいという話も聞きます。留学予定がある方などはぜひ参考にしてみてください。

ちなみにお土産でお勧めなのはジャッファケーキです。これは柔らかいソフトビスケットにオレンジマーマレードをのせてチョコレートでコーティングしたものです。ジャッファケーキはスーツケースの中で少し場所はとりますが、安くて軽くて美味しいので、お土産に喜ばれるのではないかと思います。まずはご自身のおやつに試してみてください。

いかがでしたでしょうか。階級社会であるイギリスでは、スーパーマーケットにも暗黙のランクがあります。ただし、私たち日本人はこれにとらわれる必要はありません。円安に加え、イギリスの物価高はなかなかですので、賢く使い分けるといいのではないかと思います。オックスフォードには4系列全てのスーパーがそろっていますので、私も目的に応じて使い分けるようにしています。

番外編 Japan Centre


ちなみに番外編ですが、ロンドンには日本製品を売っているJapan centreというスーパーマーケットがあります。こちらは現在非常に品揃えが良くなり、日本米から刺身や納豆、お好み焼きソースからお菓子まで、日本の製品がかなりの品揃えで売られています。仮に日本食に飢えても、ここに来ればたいていのものが手に入ります。ただし輸送はなのでしょうが、価格は非常に高いのでそこは覚悟が必要です。ちなみに年単位の長期留学をしたりイギリスに仕事で赴任される方は、自炊できる環境なら炊飯器を持っていくことをおすすめします。

イギリスが大好きな方は、ぜひGSAの定例講座(ワークショップ)やアフターミーティングにもお越しください。一緒にイギリス談義をしましょう。またイギリスに留学予定がある方や、留学先として検討されている方はお気軽に何でも聞いてくださいね!

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